■みやこ町指定文化財
宝積寺の木造菩薩形立像は、像高71.3cm。丸く頬のはった顔をもち、細くしまった腰をやや左にひねって立つスマートな像です。頭と体、両碗上半を含んだ像の大部分を一つの材木から彫り出す「一木造り」という技法でつくられています。
木造菩薩形立像左側面:木造菩薩形立像左側面
木造菩薩形立像顔:木造菩薩形立像は、後世になされた彩色で、顔立ちが少し分かりにくくなっていますが、丸く頬のはった輪郭に、目じりの長い瞳を伏し目がちに配しています。
木造菩薩形立像下半身:下半身につけた裳の折り返しには、渦文とよばれる渦巻状の衣の襞が2ヶ所確認でき、太ももの左右には鎬のたった細い襞と丸みを帯びた太い襞が交互に配される翻波式衣文と呼ばれる衣文が見られます。
宝積寺外観①:宝積寺は、かつてこの地区一帯に存在したと伝えられる「菩提山四十九院」の中で、唯一現在まで続く寺院です。
宝積寺外観②:寺伝によると、宝積寺は応永年間(1394~1428)に兵火で焼失しましたが、正徳元年(1711)に天台宗の寺院として再興されたといいます(現在は浄土真宗)。
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